城下町の面影を残す街並み、路面電車の停留所を見下ろす築古物件。
その一室を購入してリノベーション賃貸へと再生させた
小さなプロジェクトが、長い物語の始まりとなりました。
区分オーナーとして管理組合に顔を出してみたところ、
30年以上に亘って組合が機能しておらず、
管理費の滞納や修繕されていない部屋の存在など課題は山積み。
しかし、その課題＝リスクにしか見えない要素こそが、
この趣深いマンションを変身させる鍵だったのです。

ポテンシャルは充分なのに発揮できていない、
この建物を魅力的に再生できないだろうか？
同じ思いを共有した組合理事長と協力して、
まずは修繕の行き届いていない箇所をフロアごと購入。
区分も空き次第、一部屋ずつ購入してはリノベーション…。
もどかしい程にコツコツと、現在も計画は進行中です。
リノベ部屋には、映像クリエイターや美術館の学芸員など、
暮らしを愉しむことに長けた借り主が自然と集まり、
新たな人の輪が生まれつつあります。